発熱や全身のだるさに伴って、徐々に出てきた咳がしつこく治らない。発熱
も続くので念のため、病院へ。胸のレントゲンを撮ってもらったら、はっきり
した異常な陰影があり、マイコプラズマ肺炎と診断された!などの経過をたど
るマイコプラズマ肺炎の患者が全国的に増えています。
マイコプラズマ肺炎は、マイコプラズマという細菌が肺に感染しておこる病
気です。多くが外来治療で治ります。しかし、近年では、マクロライド系とい
うこれまでの第一選択の薬が効きにくいマイコプラズマ肺炎も話題となってい
ます。
マイコプラズマ肺炎は、「肺炎」と呼ばれる割には、聴診器で呼吸音を聞い
ても異常がなく、元気なことも多い病気と言われています。
しかし、重症肺炎となったり、無菌性髄膜炎やギラン・バレー症候群などの
合併症もありますので、注意が必要です。通常、学童から青年を中心に、秋か
ら春にかけて報告数が多くなります。患者は引き続き増えることが予想されま
す。
潜伏期間2~3週間と潜伏期間の長い感染症です。周囲にマイコプラズマ肺炎
の確定診断を受けた人がいる場合には特に注意しましょう。流行期には手洗い、
うがいなどの励行と、患者との濃厚な接触を避けることが有用となります。
【感染症エクスプレス@厚労省】